労務の仕事をきちんとするには、誰かの定期的な監査が必要です。
どんな仕事でも、適正に取り扱われるには担当者以外のチェックが必要です。労務についてもそれが言えるのですが、担当者任せでチェックがなされていないことがほとんどですね。理由は、社内に労働法規に精通したチェックできる人がいないからです。チェックされない仕事はずさんなものになりがちです。
たいていの会社は監査役や顧問税理士さんがいて、会計の監査を少なくとも年に1回はうけていますね。少なくとも年に1回は労務の総合的な定期監査を実施しましょう。
まずは、労務診断を
会社の労務管理に今現在どんなところに不備があるか、言われてみないと分からないものです。
人間の病気を考えてみてください。大きな病気は、ある日突然発症してたいへんなことになりますが、それは単に自覚症状がないというだけのことですね。しばらく自覚症状がないまま静かに静かに時間をかけて病は進行して、ある日(突然)発症するものです。日ごろから健康管理に気を配っていれば早期発見早期治療が可能で大事には至らないのですが、「風邪一つ引いたことがない、健康には自信がある」ということで健康診断をさぼっていると取り返しのつかない健康問題を抱えることになる可能性が高まります。
会社の労務問題もそれに非常によく似ています。「今まで何十年も会社をやってきたけど何の問題もかったよ」とおっしゃられるかもしれませんが、それはただ単に今水面下で静かに進行している労務管理の問題点の重大性に気がついていないだけなのかもしれません。時期が来る(元従業員が会社を訴える・労働基準監督署が突然調査にやって来る・労災事故が発生する、など)と、会社はアウトとなる可能性があります。
健康診断を受けてみて損はありません。「OK健康体です!」と診断されればそれで問題ないのですから。たまに自分が病気であることを知るのが怖いという人がいますが・・・
労務診断項目のいくつかをあげてみましょう。
- 労働基準法で定められた協定届けの作成・提出ができているか
- 労働基準法で定められた帳簿類の作成がなされているか
- 就業規則が現行法に合っているか
- 就業規則の内容が、会社の実態に合っているか
- 就業規則の内容が、会社の損になる内容になっていないか
- 社員の構成に将来の経営上問題はないか
- 社会保険、労働保険の手続きは適正か
- 賃金水準は世間相場に比べてどの程度か
- 労働時間管理の方法は適正か
- サービス残業で訴えられる可能性があるか などなど・・・
